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ミュージカル「ファントム」 [★ カンゲキ日記]

◎2008年1月25日(金)ミュージカル「ファントム」/梅田芸術劇場/(原作)ガストン・ルルー「オペラ座の怪人」(上演台本)(演出)鈴木勝秀(脚本)アーサー・コピット(作詞)(作曲)モーリー・イェストン(出演)大沢たかお、徳永えり、ルカス・ペルマン(Wキャスト=パク・トンハ)、コング桑田、大西ユカリ、他/♪♪♪♪+♪

「オペラ座の怪人」のファントムは、なぜ、仮面で顔を隠し、オペラ座の地下で生きていかなければならなかったのか。彼の人間像に焦点をあて、愛や苦悩、心の葛藤を描いた秀作。


19世紀のパリ。オペラ座では、支配人のキャリエールが解任され、新支配人のショレが妻でプリマドンナのカルロッタ(大西ユカリ)と共に迎えられた。
連日華やかなショーが繰り広げられる一方、その頃から、劇場では怪事件が続発するようになる。

キャリエールは、新支配人のショレに「オペラ座の地下には、ファントム(大沢たかお)と呼ばれる幽霊が住んでいる。地下には誰も近づけるな」と忠告するが、ショレはこれを信じず、一連の事件は解任されたキャリエールの仕返しではないかと疑う。

そんななか、オペラ座通りで歌いながら新曲の楽譜を売っていたクリスティーン(徳永えり)は、彼女の声に魅せられたシャンドン伯爵(ルカス・ペルマン)の計らいでオペラ座でレッスンを受けるチャンスをつかむ。
しかし、彼女の若さに嫉妬したカルロッタは、自分の衣装係として働かせるのだった。

ある日、クリスティーンの歌を聴いたファントムは、その清らかな歌声に亡き母を思い出し、密かに彼女の歌の指導を始める。
仮面をつけた謎の先生(ファントム)からレッスンを受け、オペラ座のプリマドンナへと成長するクリスティーン。
しかし、カルロッタの策略にはまり、毒酒を飲まされたクリスティーンは、初日の舞台上で声が出なくなってしまい、劇場は騒然となる。
怒ったファントムは、クリスティーンを守ろうと、地下の棲家へ彼女を連れて行く。しかしそれが、彼を悲劇の結末へと向かわせることになるのだった…。


「オペラ座の怪人」は、劇団四季の京都劇場こけら落し公演で一度だけ観ている。
きれいな劇場、豪華な衣装や舞台美術、一糸乱れぬ群舞、そして、ファントムとクリスティーヌが小舟に揺られオペラ座の地下へと向かうシーンは、とても幻想的で、特に素晴らしかった。
が、何の予備知識もなく観に行った私は、もっとドロドロした愛憎劇だと勝手に思い込んでいて、ストーリィーに少々物足りなさを感じてしまったのも事実。
なぜ、ファントムはオペラ座の地下で暮らすことになったのか、なぜ、仮面の下に素顔を隠すのか、ファントムを主役に、ファントムの感情の動きをもっと丁寧に描いて欲しいと思ったのだった。

そんなわけで、今回の「ファントム」の仮チラシを手にしたとき、目に付いた「ファントムは、怪人ではありません。人間です」という一文に心惹かれ、「自分が観たかったストーリィーが観られるのでは」と、期待にワクワクした。
しかも、大沢たかおがミュージカル初主演というのだから、これは大沢ファンの友人を誘って観に行かなければ!


今年初の観劇。客席はほとんど女性で埋め尽くされ、その熱気に、初めて大沢人気の凄さを知る。(大西ユカリさんのファンも多かった!)
大沢ファンの期待に応えてか、ファントムは早々と登場。
おぉぉ、さすが、カッコイイ! マントを翻して立ち去る後姿、セットに映った影すらも、めっちゃカッコイイ!!

が、当然のことながら、顔はマスクで覆われており、見えるのは目と口元だけ。
そうなると、ファンが気になるのは「彼はマスクを取るのか」「取るのなら、いつ取るのか」だろう(笑)。
(なんせ、素顔で登場したカーテンコールでは、黄色い歓声が!)

大沢くんの歌は聴いたことがないので、ちょっと心配だったが(ファンの方ごめんなさい)頑張っていたと思う。
ただ、クリスティーンに歌のレッスンをするシーンは、違う意味でドキドキした。(ファンの方ごめんなさい×2)(正直、森山未來くんのファントム役も観てみたいなぁと、一瞬思ってしまった…)

休憩を挟んで二幕目は、そんな心配は全部吹っ飛び、物語に入り込んでしまった。

外の世界を知らずに生きてきたファントムと、光の中で生きてきたシャンドン伯爵(彼はクリスティーンに求婚する)との陰と陽の対比。クリスティーンを連れて、オペラ座の地下を案内してまわるときのファントムの無邪気な様。父と子の心の葛藤。そしてラストシーン。納得のキャスティングだった。

二幕目の途中から、早くも「もう一回観たい!」と思ってしまったほど。
観たかったものが観られて大満足。5ツ星をつけたいところだか、再演に期待して、今回は4ツ星におまけ1コに。

名古屋か東京公演を観に行こうかと悩みつつ、もう一度、劇団四季の「オペラ座の怪人」(大阪でロングラン上演中)も観てみたいという気にまでさせられてしまった。


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