脱原発へ

アップが遅くなりましたが、デモの感想です。 

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過日、原発反対デモに初めて参加した。

デモというと、ウルサイとか、なんとなく危険なイメージがあり、敬遠する人も少なくないと思う。私も参加してみるまでは、そうだった。

実際に参加してみると、交通の妨げにならないように隊列を組んで歩いたり、警察が交通整理に出てくれたり、デモにもマナーがあり、意外にみんなちゃんとしていることがわかった。

デモには様々な団体が参加していたが、翌日の新聞記事によると、初参加の個人も多かったようだ。プラカードを持ってシュプレヒコールをあげるだけでなく、キグルミを着て歩く人や、ベビーカーを押して参加している家族連れなどもいて、意外にpeacefullだった。

デモといわずに、「ピースウォーク」という呼びかけなら、もっと人が集まったかもしれない。

 

東日本大震災と福島原発の事故が起きるまで、私は原発を黙認してきた。

そう、賛成でも反対でもなく、「黙認」という言葉が一番近いような気がする。

個人的にはそんな危ないものはないほうがいいと思うけれど、電力の50％以上を原発に依存している関西で、その恩恵を受けて便利に暮らしていながら、反対できる立場にないと思っていた。

しかし、福島原発の事故後、連日、ニュースを見聞きしていて、嫌な胸騒ぎのような不安が増すばかりだった。

福井県の若狭湾には、原発銀座といわれるほど多くの原子力発電所が建てられている。今後、もし、若狭湾が地震や津波で被災するようなことがあったら、近畿地方は全滅するかもしれない。琵琶湖の水も心配だ。

いや、近畿だけの話ではない。日本の原発の多くが沿岸部に建っている。いつ、地震や津波の被害に遭っても不思議ではない。今すぐ、すべての原発をチェックして、災害時の対策を見直し、安全性に問題のある原発や古い原発は、すぐに安全に停止させ、安全に廃炉にすべきではないか。

そして、計画中、建設中の原発の計画を見直し、安全性および災害時の対策が不十分なものについては、計画・建設を中止にすることも視野に入れて検討すべきだと思う。

さらに、今後は新しく原発を作らず、徐々に自然エネルギーへとシフトしていく政策をとってほしいと思う。

 

原発そのものが悪いと言っているのではない。福島原発の事故後、国や電力会社の言動を見てきて、「安全」を今後もこの人たちに任せていていいのか、大きな不安を感じているのだ。

日本は、これまで自民党政権の下、原発を推進してきた。なのに、イザ大事故が起こってみると、「私たちは野党だから知りませ～ん」「こんな大震災のときに与党じゃなくて良かった～」とばかりに、政府を批判するだけで、協力して事態を収拾させようという努力のカケラも見えない。いったい誰を信用したらいいのだ。

全ての原発を即廃止せよと、カンタンには言えないこともわかっている。

原発を誘致することで潤ってきた自治体もある。原発なしでは電力が不足し、経済の疲弊を心配する声もある。原発問題は、雇用や経済の問題も含めて考える必要があり、容易に解決できる問題ではないと思う。だからこそ、今すぐ、みんなが真剣に考えて、着手すべき問題なのではないか。

原発は、廃炉にした後のプラントや使用済燃料などを安全に処理するまでに、長い年月がかかる。それまで、本当に安全に保管できるのだろうか。

そんな危ないものを、（私には子どもがいないが）私たちの子どもや孫の世代まで残してほしくない。地震の多い日本に、原子力発電所は適さないと思う。脱原発を目指し、今後、10年くらいをかけて、徐々に自然エネルギーへとシフトしていくべきだと思う。

 

以上のような理由から、デモに参加してみた。

参加してみて良かったとは思うが、「もう、デモはいいわ」というのが正直な感想だ。

子どもの頃から徒党を組んで一緒に何かをするというのが大の苦手で、デモの途中で違和感を覚えたり、イラッとすることも多々あった。

様々な団体が参加していたこともあり、微妙に主張が違っている。「全ての原発を即廃止せよ」とか、関電批判のシュプレヒコールをあげている人、まるでアヤシイ宗教団体のようなヘンな歌を歌い出す団体がいたりして、「なんかちょっと違うねんけどな～」「この人たちと一緒くたにされたくないな～」「左とか右とか、今はどーでもええねんけど」と思うこともあった。

 

これからも「脱原発」の姿勢をとりたいとは思うけれど、おそらく、もう、デモには参加しない。

何か別の方法があるといいのだけれど。

 

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タグ：原発 原子力発電所 脱原発 デモ

コメント 2

ご無沙汰しています・・・

原発に対する考え方、思い、
物凄く頷いてしまいました。

「黙認」このスタンス、私もそうでした。

最近友達が、原発に対して過剰に反対しており
その過剰さが異常に思え、
まるで急激に新興宗教にのめり込んでいくような感じで。
だからYumikoさんの文章を読んで、
何となくほっとしました。

でも本当に子供や孫（私もいないですが）に
残したくないですね。

by 翠川あやめ (2011-05-29 23:21) 

あやめさん、お久しぶりです。

何事もバランス感覚が必要ですよね～。

世の中、いいか、悪いか、だけで片付けられることばかりじゃないのに、
狂信的になっている人を見ると、引いてしまいます。

それにしても、
収束へ向けて前進しているとは思えないフクシマ原発の現状や、
迷走を続ける政局を見ていると、この国は一体どうなってしまうのか、
不安が増すばかりです。


by ＹＵＭｉＫＯ (2011-05-31 15:20)